陽澄湖の解禁は9月下旬。 でも、本当に食べ頃の上海蟹が出回るのは10月中旬からです。
上海の上海蟹シーズンは9月下旬から12月頃まで。焦って飛びつくより、待つ価値のある蟹です。陽澄湖の解禁日は2024年が9月25日、2025年が9月26日でした。2026年も同じ時期に落ち着く見込みで、蘇州当局が数週間前に発表します。ただし解禁はスタートの合図であって、ピークではありません。大ぶりの蟹が出回るのは10月中旬から。自宅で蒸すなら2杯で150〜320元、蟹料理店なら1人300元からが目安です。
秋になると、毎年同じことが起こります。職場の誰かが蟹の絵が描かれたカードをくれて、同僚が結婚式の話でもするような調子で「大闸蟹」と口にし、市場は藁で縛られた蟹の籠でいっぱいになる。その蟹は、隣に並んだ魚より高い。そこへ「もうシーズンは始まっている」と言う人が現れ、別の人は「まだ待て」と言い、三人目は「蟹券は詐欺だ」と忠告してくる。この三人、実はどれも半分ずつ正しいのです。
知っておきたいこと
- こんな人に上海で初めての秋を過ごす人、そして蟹券を渡されたものの使い道がまったくわからない人へ。
- 予算の目安2026年8月時点で、自宅で調理する良質な蟹2杯なら150〜320元、蟹料理店で座って食べるディナーは1人300元から。
- 行くなら10月中旬から11月下旬。解禁は9月下旬ですが、その週に出回る蟹は小ぶりで割高です。
上海蟹のシーズンは、結局いつ始まるのか
シーズンが始まるのは、蘇州近郊、上海から1時間ほどの陽澄湖が禁漁を解くときです。2024年は9月25日、2025年は9月26日でした。2026年の正確な日付は、9月上旬に蘇州が発表します。他の湖や養殖場の蟹はもう少し早く市場に出るので、8月に蟹を見かけて「もう始まったらしい」と耳にするわけです。
でも、実際にはまだです。2024年の解禁を伝えた中国のニュースは、その点をはっきり書いていました。湖から上がったばかりの蟹は小さく、意味のある量が届くのは10月の上旬から中旬、そこから12月頃まで続く、と。狙うべきはその時期です。
もう一段、地元の人が本気で気にするタイミングの話があります。何を注文するかが変わるので、知っておく価値があります。「九雌十雄」、旧暦の九月はメス、十月はオス、という言い回しです。メスは10月いっぱいあたりまでオレンジ色の卵で満ち、オスは11月に、蟹好きが語りたがるねっとりした白い脂をまといます。卵を狙うならシーズン前半のメス、濃厚さを狙うなら後半のオスです。

上海蟹は、実際いくらするのか
思っているより高く、しかもシーズン中に価格が大きく動きます。2024年の解禁から2週間の時点で、最も高い1杯は100元を超えて売られていました。2023年の市場相場では、4両のオスと3両のメスが1斤あたり150〜160元。10月に入って量が出ると価格は落ち着き、贈答シーズンにまた上がります。
| 食べ方 | 中身 | 1人あたり(元) |
|---|---|---|
| 市場や盒馬で買った生きた蟹を、家で蒸す | 中サイズ2杯、生姜と酢を添えて | 150〜320 |
| 普通の上海料理の食事に入る蟹の一品 | 蟹味噌かけご飯、または蟹肉の和え麺 | 80〜200 |
| 蟹料理店で姿蒸しを一杯 | 定番の頼み方、温めた紹興酒を添えて | 300〜 |
| 全品が蟹のフルコース | 記念日や接待に | 500〜 |
米ドルなら、自宅調理でおよそ21〜44ドル、普通の食事に蟹料理を一品なら11〜28ドル、蟹料理店なら42ドルから。2026年8月時点の1ドル7.2元で換算しているので、ドル表記はあくまで目安です。価格はシーズン中も週ごとに動き、その年の走りの蟹は、どうしても割高になります。
正直なところ、蟹はごちそうであって、火曜日の晩ごはんではありません。散財せずに儀式だけ味わいたいなら、市場で生きた蟹を2杯買って、腹を上にして15分ほど蒸し、浮いたお金は紹興酒に回しましょう。
蟹券なしで買うなら。盒馬(フーマー)のアプリは等級分けされた生きた蟹を当日配送してくれて、サイズと雌雄が明記されるので、初めての注文でも迷いません。市場なら自分で選んで値段の交渉もできますが、元気な蟹を見分ける目が要ります(脚を引っ込める力が強い、見た目より重い、口元が泡立っている)。どちらで買うにせよ、調理する当日に買い、冷やして覆っておき、動きが鈍くなったらすぐ蒸すことです。
蟹券という仕組みと、その落とし穴
「蟹券」は、中国で蟹を贈るときの方法です。カードを受け取り、ネットか電話で引き換えると、生きた蟹の箱が自宅に届く。うまく回っているときは実にスマートで、そして人が痛い目に遭う原因としては、これがもっともよくあるパターンです。
よくある失敗は、偽造カードではありません。静かに引き換えられないカードです。発行元が蟹の数より多く券を刷っていて、引き換えの窓口はシーズン中ずっと混み合い、そのまま有効期限が切れる。蘇州の規制当局はまさにこれを名指しし、券の過剰発行、悪質な安売り、ECでの虚偽宣伝を監視対象として挙げています。陽澄湖の業界団体も、これに対するサーキットブレーカーの仕組みを導入しました。
ひとつだけ覚えておくなら、蟹券は食べたい週ではなく、受け取った週に引き換えること。11月まで寝かせた券は、みんなの11月と競争する券になります。
本物の陽澄湖蟹は、どう見分けるのか
本物の陽澄湖蟹には業界団体の偽造防止リングが付いていて、その横に照会用のホットライン 0512-62582879 が印字されています。蘇州政府がシーズンに出す消費者向けの注意喚起は、気持ちがいいほど率直です。相場から大きく外れた安値は疑うこと、そして免許のある実店舗か、正式に認可されたオンラインの売り場から買うこと。
ここからは、蟹を売る側が言わない話です。陽澄湖は小さく、その名前への需要は桁違いに大きく、その名で売られる蟹のかなりの割合は、別の場所で育っています。これは悲劇ではありません。太湖、高郵、崇明で丁寧に育った蟹は十分においしく、値段も抑えめです。産地ではなく蟹そのものを買って、浮いた差額はもう一杯の蟹に回しましょう。

上海で上海蟹を食べるなら
腰を据えて食べるフルコース版は上海の名物で、一度はやってみる価値があります。王宝和は黄浦区福州路603号、地元の人がまず名前を挙げる住所です。蒸した上海蟹と温めた紹興酒、それだけで成り立っている蟹料理店。2026年8月時点で客単価はおよそ300〜350元、営業は11時から13時30分と17時から21時、電話は021-63223673。10月と11月は特に、予約をしてから行ってください。
全部入りにしなくても大丈夫です。良い上海料理店なら、たいていシーズン中は蟹をメニューに載せますし、蟹味噌かけご飯や蟹肉の和え麺なら、ずっと軽い出費であの味に手が届きます。普段づかいの側は上海在住者が実際に通っている店がカバーしています。予約ページに歯が立たないときは、大衆点評(Dianping)を英語で使う方法が席の取り方を案内してくれます。産地そのものを見たいなら、陽澄湖は蘇州のすぐ近くなので、上海からの日帰り旅行に足しやすい場所です。

きれいに食べきるための手順
正しい順番があって、覚えるのに2分もかかりません。蟹を腹側を上にして置く。三角形のふんどしをめくって外し、甲羅を外す。エラ、口の奥の胃袋、六角形の小さな心臓は食べないので取り除きます。そのあとは卵、身、脚の順に。添えられた生姜入りの酢につけながらどうぞ。
作法というより、体のための二つのルール。紹興酒は温めて飲むこと、冷たい飲み物は避けること。中国の食の考え方では蟹は体を冷やすものとされていて、だから中国じゅうの蟹の食卓に、生姜と酢と温めた酒が並びます。「蟹八件」という小道具のセットを渡されたら、必需品ではなく余興だと思ってください。手で食べても、誰も気にしません。
「入郷随俗」、郷に入っては郷に従え、という古い中国の言葉があります。蟹の季節は、この街が長いあいだ守ってきた習わしです。酢は温かいうちに、生姜茶はそのあとで、午後はゆっくりと。
よくある質問
2026年の上海蟹シーズンはいつですか。
9月下旬から12月頃までです。陽澄湖の解禁は2024年が9月25日、2025年が9月26日で、2026年の解禁日は9月上旬に蘇州が発表します。並んででも食べたい蟹が出回るのは、10月中旬からです。
上海で上海蟹はいくらしますか。
2026年8月時点で、自宅で蒸す2杯なら150〜320元、普通の食事に蟹料理を一品加えるなら80〜200元、蟹料理店なら1人300元からが目安です。走りの蟹は値段が張るわりに、身は少なめです。
陽澄湖の蟹券は詐欺ですか。
仕組みそのものが詐欺というわけではありませんが、券の過剰発行は実際に問題になっていて、蘇州の規制当局も公に動いています。受け取ったらすぐ引き換えること、そして免許のある販売者か、正式に認可された売り場から買うことです。
上海蟹はオスとメス、どちらを頼むべきですか。
メスはオレンジ色の卵を持ち、旧暦九月、だいたい10月が食べ頃です。オスは白い脂をまとい、旧暦十月、だいたい11月に良くなります。「九雌十雄」とは、つまりそういう意味です。
上海蟹を荷物に入れて持ち帰れますか。
生きた動物や生鮮の魚介は、多くの国と多くの航空会社で制限または禁止されています。蟹は持ち帰るものではなく、ここで食べるものと考えてください。空港で贈答用の箱を買う前に、行き先の輸入ルールを確認しましょう。



