上海から犬や猫を連れて帰国するには?ペット出国の手順・期間・費用(2026年)
中国から犬や猫を連れ出す手続きは、決まったスケジュールで進みます。 マイクロチップ、狂犬病ワクチン、多くの国で必要な抗体検査、そして出発前2週間以内に上海税関で取る輸出証明書。

中国から犬や猫を連れ出すことはできますが、急いでもどうにもならないスケジュールで進みます。マイクロチップ、狂犬病ワクチン、行き先が求めるなら血液検査、そして出発前の最後の2週間で上海税関から輸出用の健康証明書を受け取る流れです。落とし穴は血液検査。EUや英国は合格した結果から3か月たたないと入国できず、日本やオーストラリアなら6か月。だからいちばん大事なのは、数週間前ではなく数か月前に動き始めることです。
知っておきたいこと
- こんな人に:上海を離れるときに、犬や猫を一緒に連れて帰りたい人。
- 始める時期:EU・英国なら少なくとも3〜4か月前、日本・オーストラリア・ニュージーランドなら8〜12か月前。
- 気をつけたいこと:狂犬病の血液検査後の待機期間と、マイクロチップとワクチンの順番の間違い。順番を間違えると、スケジュールが丸ごとリセットされることがあります。
上海からペットを連れ出す手続きは実際どう進む?
順番が大事なので、そのとおりに進めてください。まずISO規格15桁のマイクロチップ、次に狂犬病ワクチン(中国は海外で打った3年有効ワクチンを認めていないので、中国国内で接種した有効なワクチンが必要です。出発の30日以上前、12か月以内に接種したもの)。行き先が求める場合は、続いて狂犬病抗体の血液検査。そして出発前の最後の2週間で、上海税関のオンライン出国ペット検疫システム(2025年4月から運用、税関の通関宝ミニプログラムから利用可)で申請し、ペットを連れて行って臨床検査を受け、動物衛生証明書(动物卫生证书)を受け取ります。この証明書の有効期間は原則14日、EU向けは10日だけなので、あえて出発直前に取る最後の書類になっています。上海引き揚げチェックリストをもう読んだ人は、ペットのスケジュールを真っ先に組み込んでください。リストの中でいちばん準備期間が長い項目です。

なぜ血液検査でフライトの日が決まるの?
多くの国が中国を狂犬病リスクのある出発地として扱っていて、狂犬病抗体価検査(FAVN法またはRNATT法、0.5 IU/mL以上で合格)を求めたうえで、採血日から決まった期間がたつまでペットの入国を認めないからです。書類ではなくこの待機期間こそが、いちばん早く出発できる日を決めます。行き先ごとの待機期間はこちら。
採血できるのは狂犬病ワクチンから約1か月後で、そこから上の表の待機期間が始まるので、トータルの準備期間はあっという間に積み上がります。オーストラリアとニュージーランドは中国本土からペットを直接受け入れていません。まず認定された国で6か月過ごし、そこで再検査を受ける必要があるため、これらの国への引っ越しは1年近く前から計画します。
スケジュールを振り出しに戻す、よくある間違いは?
マイクロチップと狂犬病ワクチンの順番を間違えることです。チップは狂犬病ワクチンの前に入れなければいけません。多くの国では、チップが入って個体識別できる状態で打ったワクチンしかカウントしないからです。先にワクチンを打って後からチップを入れた場合、そのワクチンは無効と判断されることが多く、ワクチン接種と待機期間をやり直すことになります。この順番ミスひとつで飛行機に乗り遅れる人がいるので、ペットの記録がチップ、ワクチン、血液検査の順になっているか必ず確認してください。
全部でいくらかかる?
健康関連の準備は思っているほど高くありませんが、全部を引っ越し代行業者に任せるとぐっと高くなります。いちばん幅があるのは血液検査で、国内の検査機関なら約¥800(約118ドル)、行き先が特定の認定機関を指定する場合は¥2,800(約419ドル)ほど。チップ、ワクチン、診察はいつもの動物病院で対応できます。上海の英語が通じる動物病院ガイドでは、輸出の書類に慣れたクリニックを紹介しています。

ペットを飛行機に乗せるには?
ここは早めの予約が肝心。航空会社のペット枠は限られていて、ルールも厳しいからです。Air China(中国国際航空)はペットを貨物室でのみ受け付け、客室には乗せられません。ルート上のどこかの空港で予報気温が約29度を超えるか7度を下回ると搭乗を断られます。China Eastern(中国東方航空)は多くの路線で客室内のペット同伴サービスを広げていますが、キャリーが座席の下に収まる必要があり(約35×28×24センチ)、小型の猫や犬向け。口輪と吸水シートも必須です。短頭種(パグ、ブルドッグ、ペルシャなど)は体温が上がりやすいため、貨物室での輸送が広く制限・禁止されていて、夏の暑さによる輸送停止で貨物室輸送がまるごと止まることもあります。ルートを決める前に客室か貨物かを決めて、鼻の短い子なら何よりも先に航空会社を押さえてください。
ほかにどんなトラブルがある?
主に2つです。血液検査の待機期間を甘く見て、ペットが法的に乗れない便を予約してしまうこと。そして検査を省略できると約束する業者を信じてしまうこと。「通関保証」や「検査なし」の近道を売る人は相手にしないでください。書類が不完全だと、国境でペットが送り返されることもあります。複雑な引っ越しならいい業者に頼む価値はありますが、業者も自分でやる場合と同じルールに従うだけで、ルールを飛ばせるわけではありません。EUや英国への引っ越しなら、抗体検査をする機関が行き先の国に現在認められているかも確認を。このリストは変わるので、採血の前にもう一度だけ確かめておきたいポイントです。
老子は「千里之行始于足下(千里の道も一歩から)」と書きました。ペットの場合、その一歩目はマイクロチップとカレンダー。まだ予約もしていないフライトの何か月も前に踏み出します。
よくある質問
中国から犬を連れ出すのにどれくらいかかる?
ほとんどの行き先で、狂犬病の血液検査を軸に3〜4か月の準備期間を見ておきましょう。EUと英国は合格後3か月の待機が必要。日本、オーストラリア、ニュージーランドは約6か月の待機に加えて追加の手続きがあるので、8〜12か月かかります。アメリカとカナダはもっと早いですが、それでもマイクロチップと、犬ならCDCの輸入フォームが必要です。上海を離れると決まったら、その瞬間に始めましょう。
上海を出国するのにペットの狂犬病血液検査は必要?
行き先によります。EU、英国、日本、オーストラリア、ニュージーランド、シンガポール、韓国はいずれも狂犬病抗体価検査が必要で、アメリカも犬なら必要です。アメリカとカナダは猫なら不要。採血は有効な狂犬病ワクチンから約1か月後で、その後の待機期間で渡航日が決まります。
上海からペットを連れて帰る費用はいくら?
自分で動く場合、健康関連の書類(マイクロチップ、血液検査、証明書、診察)で1匹あたり約¥2,000〜¥3,000(約301〜451ドル)。国際航空貨物を含めて引っ越し代行業者に丸ごと任せると約¥15,000(約2,257ドル)からで、ペットの大きさや行き先によってさらに上がります。これに加えて航空会社の料金が、客室なら約107〜188ドル、超過手荷物や貨物なら数百ドルかかります。
上海発の便でペットを客室に乗せられる?
場合によります。China Eastern(中国東方航空)は多くの路線で、座席の下に収まる小型の動物なら客室同伴が可能で、口輪と吸水シートが必要です。Air China(中国国際航空)は貨物室のみ。1便あたり1〜2匹までと枠が限られているので、できるだけ早く予約しましょう。暑い上海の夏には気温による輸送制限で貨物室輸送が止まることもあるので、そちらも要チェックです。
上海で輸出用の健康証明書はどこで取る?
上海税関で、税関の通関宝ミニプログラムから使えるオンライン出国ペット検疫システムを通して申請します。出発前の最後の2週間で申請し、ペットを連れて行って臨床検査を受け、動物衛生証明書を受け取ります。有効期間は14日(EU向けは10日)。フライトに合わせる必要があるので、予約は出発の7〜14日前に入れましょう。



